荷物置き
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最終更新日:2023/03/12
紹介
昨年11月頃から、業務用の家具の業界も忙しくなってきています。
行動制限もなくなり、政府も今年5月にはコロナ感染症を2類から5類へインフルエンザ並みに引き下げる予定との発表もありました。
いままで、コロナ禍の影響を一番受けてきたホテル・旅館業界、旅行業界や飲食業界にとっては、待ちに待たれた日々がやってきつつありますね。
先日、お客様からイスやテーブル、カウンターの荷物載せのご相談を受けました。夏に比べてこの時期は、意外と見落とされがちな課題が顕在化するシーズンです。寒い季節になるとコート、手袋、マフラーと、皆さんが身に着ける防寒着の数が増えます。外から歩いてきて施設や飲食店の店内に入ると、そのかさばる衣服を脱ぐわけですが、バッグや手荷物にプラスして、大量の荷物が発生します。この荷物は、多い少ないの違いこそあれ、お客様の人数分はあるわけです。
飲食店の場合には、例年この時期特有のこの荷物対策は悩ましい問題です。
飲食店は、できるだけ多くお客様を入れたいので荷物を預かるスペース的な余裕をあまり取っていないのが実情です。その為、実際にはお客様は、脱いだコートやバックを隣のイスに置いたり、ベンチシート利用時には横の座面に置くのが多いようです。コロナ禍の現在は、ソーシャルディスタンス的にはいいかもしれませんが、荷物を置いた席は使えなくなるので、お店側としては今後の店舗運営的に何とか可動席数を減らさずに荷物を置く工夫が大事になってきます。
その為、荷物入れの籠を用意したり、最近は下に荷物を置ける棚付き機能のイスを利用する方法があります。また、テーブルに荷物置きを設置する場合には、1本脚の時には、荷物掛けフックを付けたり、二本脚の場合には、脚と脚の間に荷物載せ棚板を設置したりします。
しかし、イスやテーブルへの荷物置きの設置は、デザイン性・構造の問題が大きなハードルとなります。またイスへの設置は、荷物の盗難の問題もありアイテム数としてはあまり多くはありません。もし、イス下の脚に棚を設置したり棚のあるイスを使用される場合には、死角になる棚の後ろ側(他の人が通る通路側)に、盗難されにくい「ガード」付きで使用された方がいいでしょう。
カウンターに荷物載せ棚を設置するケースはよく見かけます。留意点は、棚を奥行(D)方向で手前に出し過ぎると、お客様の足に当たって座りづらくなります。棚の高さ・棚の深さ(奥行)には注意が必要です。
ベンチシートは、座の下を収納にする場合がよくあります。座を脱着式にしたり丁番で座を開閉式にして、台輪の内部に荷物を入れられるように製作します。軽装の夏のシーズンは、荷物が見えにくい座下の箱になりますので、置き忘れなどへの配慮が必要でしょう。
いずれにしても、飲食店での荷物の置き場所問題は、見逃しがちなのに案外面倒で、狭小の店舗では事後の改善の選択肢が少なく、ちょっとしたハードルになりがちです。
ホテル・旅館や大きな施設の場合、また大きなレストランなどには、当初から荷物を預かる場所や収納スペースが計画されています。しかし、多くの飲食店ではお客様の荷物への対策が後付けになりがちです。
やはり、最初のプラン段階で収納場所を設置したり改善方法を検討しておくのがベストと感じます。
先週の土日・平日とも、混雑していました。空港での水際対策も緩和されてきて、この数年見かけることが少なかった外国人の訪日客もよく見かけるようになってきました。収まりつつあるコロナ第8波も、減少傾向です。第9波も心配させられますが、ここにきて度重なる値上げの大波のほうがもっと心配な状況になってきたようです。そういう意味では、コロナ禍も過去のものになってきつつあり、人ってやっぱりたくましい生き物なのでしょうね。
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