狭小スペースと4本足のテーブル
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最終更新日:2018/09/07
紹介
3月は年度末の為、例外もありますが、多くの業界がバタバタとした忙しい時期です。
私達、業務用の家具の業界もご他聞にもれず一年で一番忙しい時期です。
多くの注文で製造がふさがって、新たな注文は時間がかり、なかなかご希望納期に添えないことが多々です。
ですから慌てて確認不足で手配などしがちですが、このような時期だからこそ不要なミスは避けたいところです。
先日、ある新築の飲食店舗のテーブルとイス、ベンチシート製作のご注文いただきました。
商品名と数量、ベンチシートの図面だけをメールいただき見積りをお出しし、ご注文を頂きました。時期の問題もあり案の定、4本足のテーブルの納期がかなりかかってしまい、すぐに手配しないと間に合わない状況でした。テーブル、イスを手配完了して、現場の寸法のあがりの問題があって、数日後にベンチの打合せをしました。スペースの余裕がないとのことで、ベンチシートの奥行を小さくとのご希望になり、平面レイアウト図をここで初めてメールいただきました。イスの後ろの通路を少しでも取りたいと、テーブルをベンチシートの前面ギリギリにレイアウト設定してありイスの後ろの通路もギリギリかなという感じのレイアウトでした。
「この店舗のイス、テーブルのレイアウトは問題ですね。」とすぐにご返事しました。4本足のテーブルは天板の4隅角に足が立っています。つまり、レイアウト上ではテーブルとベンチシートはくっついていて、間に通路がない為、座るとき足を上げて跨がないと座ること自体ができません。また、イスも座るとき後ろに引かないと座る為の出入りができません。
最初にレイアウトの平面図をこちらにいただけていれば、そのアドバイスができたのですが品名と数量だけでのやり取りでしたのでお客様はその状況に気付かないままでした。こちら側としては、勿論、イス、テーブルの品名と数量があれば事足ります。しかし、お客様側としては頼んだ商品が届いて、お店にレイアウトして使ってみて、「あれっ!」と気づくという事態になります。業務用家具はほぼ半受注生産品なので返品もできませんし、やむを得ず新しいものを手配するにしてもこの時期は時間もかかります。費用の問題はともかく、かなり長くお客様に不便を強いる事態になってしまいます。
この時は、テーブルは手配していましたが、その後、天板だけはそのまま使用することにして、脚を別の脚に手配し直して頂きました。幸い、日数が経っていなかったのでまだテーブルはストップできて2重購入をせずに済みました。
現場は、色々な偶然が重なって、今まではトラブルにならなかったことが今回は問題が発生するということもあります。やはり経験の多さは、トラブルの危険度を下げる効果があるでしょう。特に納期がかかるこの時期、経験の多い方に相談することで、時間や費用をムダにしないようにしたいですね。(勿論、経験があっても思いもよらないケースが発生する場合もあります。)そう、それも納期の余裕があるうちがいいですね。
きこりでも、電話やメールでの対応なので限界があるかもしれませんが、可能な範囲でご協力させていただきますので、ご相談はご遠慮なくどうぞ。
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