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路線バス

公開日: : 最終更新日:2018/11/01 紹介


  今回は、お店の家具やイスとは違う路線バスの話です。

 先日、久しぶりに路線バスに乗りました。
いつもは、車か電車での移動ばかりで、バスに乗るのはもう約10年ぶりでした。休日出の仕事が早く終わった帰りで、急ぐこともなく電車に乗ろうと駅の近くの横断歩道を渡っていたときでした。すぐ前のバス停に止まって出発したバスを見て、不意に気まぐれ心が出てバスに乗りたくなりました。バス停の行き先掲示を見てみると、なんと自宅の最寄り駅への行き先バス停でした。時刻表では11分待ちで次のバスがありました。おお、このナイスタイミングは、これは乗れという事だなと、早速乗ってみました。午後3時頃のバスはお客さんもそれほど多くありません。運転手さんは、私が奥の席に座るまで待って発車してくれました。今日は、晴れているのにそれほど暑くない日で、何となく楽しい思いで、なぜか周りのお客さんへも親しみを感じます。

 2つ目のバス停で停車して、乗車のお客さんを乗せた時の事です。お客さんが乗り終わったのにバスは直ぐに出発しようとしません。どうしたのかと思っていると、外から声が聞こえます。「乗りまぁ~す、乗ります~!乗りまぁ~す!」  バスの斜め後ろ側から30代くらいの男性が、歩道を走ってきていました。「すみません。どうもスミマセン!」と、運転手や乗客の人に頭を下げて、大粒の汗に、はあはあと荒い息をしながらバスに乗ってきました。   なるほど、運転手さんは、乗り遅れまいと走ってくる彼を見つけてほんの少し待っていてくれたようです。
彼が、シートに座るのをルームミラーで確認して「大変お待たせしました。発車いたします。」と運転手さん。私も中学生の頃、同じような経験があったのを思い出し、思わずニコッとしました。思いを凝らすと、そのバスの運転手さんと乗り手のお客さんとの目に見えない細かな心のやり取りが見えるようです。
窓の外に広がる商店街や橋と川、時々の畑や小さな林の風景は、たまにバスに乗って眺めていると、何か忘れ物を見つけたようで、周りが違って見えてきます。久しぶりの感覚ですが、路線バスもどこかあったか味があっていいもんだな~。

 最近のTV番組で、路線バスの旅番組が人気です。
結構ハードな、時間との闘いの体力勝負的な企画もあれば、ゆっくりのんびり気の向くままに各地に立ち寄ってゆく番組のもあります。
 路線バスが普及し始めたのは、今から約120年ほど前の大阪からだそうです。
その後、多くの人々の生活の足として無くてはならない存在だった路線バスも、利用者の減少でその維持が少しづつ困難になってきているようです。

車派・電車派の皆さ~ん!ときには路線バスに乗ってみられてはいかがでしょう。いつもとちょっと違った感覚や新鮮な景色が、そこには見えるのではないかと思いますよ。

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