*

テーブルとイスのバランス

公開日: : 最終更新日:2018/09/07 紹介

CA3K0219-1
 テーブルとイスを選ぶとき、どのイスとどのテーブルが合うのか、デザインや使い勝手がいいか悩むところですね。一般のご家庭用のイス・テーブルの場合、販売側でよくセット品などでサイズやデザインの合うものを提案してあります。
しかし業務用イス・テーブルの場合、ご家庭のように自分で使うのと違い、お客様がお使いになります。周りの雰囲気とのマッチは当然ですが、多様なお客様に対応できる使い勝手なのか気を配る必要があります。セット品が自分の店舗や施設にうまくフィットするとは限りません。張生地やフレームの色など、むしろ、セット品は合わないケースの方が多いものです。ある程度のインテリアの知識がないとむつかしいものです。

 それでも、デザインや色合いなどは、ご自分の好みでも何とかなりますが、テーブルとイスの寸法や高さバランスは、多少てこずるものです。業務用のイス・テーブルは半受注生産なので、あっ間違った、と、簡単に取り換えられるものではありません。
 
 先日納めた現場で、テーブルの高さがどうしても低く感じる、もっと高くしたいとユーザー様の要望があり、中間に入った業者様から連絡が入りました。やむを得ないので、テーブルの金物脚の支柱パーツを新しく製作にて追加依頼して下さるということになりました。(高さはお客様のご指定にてカット)
 こちら側としては確認したうえでお決めいただいたので、追加注文として売り上げが上がる結果としては喜ぶべきなのかもしれませんが、何ともあまり気分が晴れない思いでした。
家具ショップとしては、お客様も買ってandこちら側も売れて良かったと喜んで、ぜひ商売繁盛で、また次回ご購入いただくような良い関係を望んでいるのですが、こちら側としては売り上げがあがっても、お客様側は必要のない二重買いをされた訳ですから、もう一度その大事さを念押しして確認しておけば良かったと、何とも複雑な思いだった訳です。
それが、別々のお客様で2件連続しておきました。2件とも、最終ユーザー様との間にもう一社、業者様が入っていたのであまり具体的内容をお聞きできず、原因はなんとも判然としませんでした。

イスとテーブルの高さのバランスは、意外と奥が深く簡単なようでむつかしいものです。10mm、20mmの違いでかなり使い勝手が変わってくる場合もあります。
一般的な基準というのはあるのですが(当然、プロもその基準に従ってアドバイスするのですが)、いくつかの大事な要素によってその基準とは変わってくる場合があります。他にもあるかもしれませんが、主には、①その家具自体のサイズ、②レイアウトするスペース、③家具の使用目的・用途、④使用される方の特徴(身長、体重や好み、習慣など)などでしょうか。

 ①~④が複雑に絡み合ってセレクトされるのですが、全てを満たすのはなかなかむつかしく、何を重要視して何を我慢するかの選択を迫られる場合があります。専門の方に相談しながら進めると安全ですが・・・。大事なのは、その長短をよく理解したうえで選びたいですね。

この部分を掘り下げると、中々むつかしい話になります。
また、機会があったら、取上げてみようかと思っています。

関連記事

値上げ

 コロナ禍から解放されつつある昨今ですが、今度は「値上げ禍」の波が次々と押し寄せています。

記事を読む

天板と脚と重心

 お店や施設などの業務用テーブル製作で、よく迷うのは、天板と脚の適合性です。 規格品の場合には

記事を読む

職人さんの苦労

5月だというのに、北海道の佐呂間町では39.5度という全国でも史上最高の気温を記録したそうです。

記事を読む

コロナ禍での動き

 ホテルの案件が動いてきているようです。コロナ後を見据えてなのかと思っていましたが、どうも

記事を読む

非日常の時計

 少しずつコロナ禍の中でも、新規感染者数・死亡者数の減少やワクチン・治療薬などの選択肢が増

記事を読む

早めのメンテナンス

 今年の1月のことです。 家族が全員出かけている自宅で外出しようと準備をしているときでした。突

記事を読む

現場の採寸と型取り

 東京オリンピック2020も始まりました。毎日、熱戦の連続で、日本人選手も大活躍です。パワ

記事を読む

固定カウンターイスの寸法

 今回は、先日納めさせていただいた、店舗のカウンターイスの寸法の話です。 いつものお

記事を読む

イスの座り心地

 郵便でレターパックを送ろうと、とある郵便局に寄りました。 入口を入ると、まだ新しい白いビニー

記事を読む

自分だけ気付かない?

 6月のある土曜日の夜、のどがカサつく感じがして、のど飴をくわえていました。のど飴というの

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

戻らない

 時期的に桜の話題で盛りあがっています。日本では四国が一番早

デザイナーズ家具

 最近は、有名デザイナーの家具やチェアのデザイン意匠権が切れ

昇(のぼる)

 2023年12月は、コロナ禍もあけ忘年会も賑わったようです

no image
祈り

 令和6年能登半島地震により甚大な被害に見舞われた多くのご家族・被害者

助言

 店舗イスの業界ではコロナ後の動きがジワジワ出てきた感じです

→もっと見る

    PAGE TOP ↑