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こんな日もある

公開日: : 最終更新日:2020/04/28 紹介

皆さんも何かを決めるとき、迷いながらも判断を迫られ決めることがありませんか。
また、決めて実行してしまった後なのに、あの判断で良かったのか気になることがないでしょうか。

先日、建物の1Fロビーに布団張りの依頼がありました。エレベーター周りなどの納めの寸法的な関係があり、布団張りの厚みはできるだけ薄く処理したいとのことです。せめて9mmベニアぐらいは下地材として使いたいと要望しました。マジックテーブをパネルの下地材にタッカー止めすると、5.5mm厚ベニアでは、取り付けた布団張りパネルを剥がす時、タッカーが抜けてマジックテープが取れやすくなりますし、スティープルの長さもハンドタッカーでないと少し長過ぎてベニアを飛び出てしまいます。何とかギリ許容の範囲かもしれませんが、あまり好ましいものではありません。しかし、仕上りの厚みを20mm程度で納めないといけないとのことでした。

ロビーなどで、特に人の出入りや宅配便の台車などが頻繁なエレベーター周りは、壁面のキズや汚れが出やすい箇所です。その意味で、後々のメンテナンスの為にマジックテープ止めにしておくほうがいいわけです。しかし、パネルの仕上りを20mm厚だと、9mmの下地材では布団張りの効果が意匠的にでにくく、布団張りにする意味がそうすれてきます。そのあたりの長・短所をご理解頂いた上での現場側からの要望で、やむを得ず、5.5mmベニアの下地材を使って、ミラーマット貼りにすることにしました。まあ、メンテの難易度は上がりますが、いたずらなどでパネルが取れたりなどはしにくくなる利点はあります。このあたりの判断は、立場によっても違ってくるのかもしれません。あえて、5.5mmの下地材でタッカー止めの剥がれを覚悟のうえで、マジックテープ止めを選択する手もあったかもしれません。
請け元の現場側からの指示でしたので変えようがなかったとはいえ、後々のお客様のメンテを考えると何とも気にかかることでした。

そんな出来事がある日って、案外と似たようなことが重なることがあるものです。

布団張りの施工立合いを終えて、その日の帰り途中のことです。
スマホがバイブ点滅しました。数日前、店舗のイスとオーダーテーブルを納めさせていただいた内装工事のお客様からの電話です。
仕上りをとても気に入って頂き褒めていただいた現場だったのですが、お客様開口一番、「ごめんなさい!実は・・・・・。」  詳細をお聞きすると、オーナー様が850Φのテーブルに料理を載せるとお皿が載りきらないので、天板を1100Φに追加交換で作って欲しいとのことでした。
こちらのミスではないのですが、余計な費用をご負担いただくことになります。

今回の現場は設計の方が別におられて、どうもオーナー様との間で料理のお皿などの打合せまでよくできていなかったようです。
今回は、更に悪いことに、天板のサイズを1100Φに大きくすると脚とバランスが合わず、テーブルが倒れやすい危険があります。

テーブル天板サイズはメニューにある料理を載せるもの(食器・調味料・トレイなどなど)のサイズを考慮して決めるのはとても大事な事です。テーブルのサイズは、当然、客席数に大きく影響します。小さいサイズであれば多く席をとることができますし、逆であれば客席数を少なめに設定する必要があります。その為、予定席数を設定するときに一緒に考慮すべきことです。
設計の方は、何度かそのオーナー様のお店を手掛けられていたので、今までと同じサイズ感でレイアウトされたようですが、オーナー様としては今回のお店は少し違ったスタイルの料理を予定されていたようです。

それしかないな、と予想していたのですが、後日、この現場では、コンパネを希望のサイズにカットして実際に既存テーブルに乗せて、色々検討の上、使い勝手と強度面限界の1000Φの天板を追加するということになりました。

最初の段階で、もう少し突っ込んで確認していればアドバイスできたかもしれない・・・。バランスもよく、綺麗に仕上がって喜んでいただいたオーダーテーブルだったこと、またいつもお世話になっているお客様だけに、このような事態は何とも気の毒な思いが重なって、とても残念な出来事でした。もちろん、交換した850Φの天板は次回の現場で使う予定とのことですが、いつ使えるか決まっている訳ではないでしょうから、スッキリしない思いが残りました。

やむを得ないのは理解しているけど心がスッキリしない、中途半端な思いの出来事が重なるのは、なんとも心がはれないものです。そんなときって、気持ちを切り替えて今の最善を尽くして進むしかないのでしょう。

こんな日もあるものです。
でも、次はきっと楽しく心からポジティブになれる日が待っているでしょう!
皆様も明るい未来を信じたGWでありますよう!

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