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葦のタイミング

公開日: : 紹介

 先月、焼肉屋さんの現場にベンチシートを納めさせていただきました。
このお店もそうですが、最近はベンチシートの背の高さが高くなっている傾向です。特に、2台のベンチシートで向かい合って座るタイプの場合は、やはりコロナ対策としても隣のお客様同士の飛沫感染に効果的ですし安心感があります。 また、他のお客様同士と区切られていて、適度なプライベート感もあります。

 ベンチシートの背はH:1300の高さで納めました。
座下の収納は、ステーを台輪と座の前側に取付け、座面の奥側に手掛かりのベルトを取付けました。本当は前後逆の奥側に丁番を取付け、前側から開閉したいところなのですが、レイアウト的にベンチの奥行方向のスペースが狭く、どうしてもやろうとすると、前へスライドしながら開閉できる高価な丁番を利用しないとできません。コストが余っている現場はあまりありませんので、今回の仕様になりました。 手掛かりベルトが露骨に出ているのは、引っ張って奥から開閉する意図を、見た目で主張させる理由もあります。

 以前のブログで、このコロナ禍の中でお店をオープンされたオーナーの方の事を少し書かせていただきました。
この焼肉屋さんのオーナー様にも言えることでしたが、今月も別のオーナー様からご連絡があり、来月にイス・テーブルを納めさせていただくことになりました。

現在、別のお店を経営しておられますが、コロナ禍の数年前から、次の新店を検討されていらっしゃったようです。中々いい物件も無く、進めようとしてもイレギュラーが発生したりして、延び延びになっておられたようです。それが、このコロナ禍の影響で、近くに格安の物件の話が出て、これこそチャンスだと契約したとの事でした。「時期的に、冒険かもしれないと不安だけど、場所もいいし、今年いっぱいぐらい我慢すれば、何とかいけそうだと感じるんだよ。家賃条件もかなり格安にしてもらったので、逆にチャンスだと思って決めました。」との事でした。

 人それぞれ、自分にとってのタイミングというのがあるでしょう。
天の時・地の利・人の和と言いますが、景気の善し悪し、世の中や他の大多数の人にとってのタイミングと、自分にとってのそれは、決して同じとは限りません。例えば、予算が合っても、場所が悪いとか、予算・場所が良くても人材がいないとか、当然、その逆も言えますが人それぞれです。
 現在のコロナ禍でご苦労されておられる企業やお店の方が、たくさんおられるかと思います。しかし、一部の方の中には、逆に今がチャンスだと捉えてチャレンジされている方も確かにいらっしゃるのを実感するこの頃です。

 GWは、今年も自粛です。
私もですが皆さん、自粛自粛にほとほと滅入っていらっしゃるでしょう。無理もありません。このコロナとの闘いはもう1年を超えました。どんなに我慢強い国民でも、あまりにも限度を超えている気がします。
「人間は考える葦である」と言いますが、この1年間の経験をもとに、上手にこの禍を乗り越えていく方法を身に付けなければ、決して私たちは「考える葦」とは言えないのかもしれません。

 厳しい中でも、果敢にチャレンジしていらっしゃる方に、その心の持ち様と元気をもらえた気がしています。

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