間に合わない?!
公開日:
:
最終更新日:2019/04/10
紹介
最近は、納期がご希望に間に合わないケースが増えています。
わざわざお問合せいただいたのに、申し訳ない思いでいっぱいになります。
1・2日ぐらいの違いでしたら何とかメーカーに頼み込んだり、少しだけの仕様変更とかで何とか間に合うケースがあったりするのですが、在庫が0で次のロット上がりを待つしかなかったり、工場が混んでいて、かなりご希望の納期よりかかったりする場合には何ともやり切れない思いです。
年度末ということ(例年、2~3月の年度末前後が年間で一番忙しくなる時期)も当然ありますが、近年は特にインバウンドの海外からのお客様が毎年増えていて、ホテル・宿泊施設関係のオープンが目白押しです。家具も数物の案件になり、ホテルなどで使われやすいアイテムは生産が混んでいます。また、張生地やメラミン化粧板などの材料関係や金物脚なども種類によって納期がかかってています。その上に通販関係の増加・働き方改革もあり、運送会社なども運賃が割高なだけでなく、配達の荷物も遅延・荷割れ配達(一緒に送った荷物が日をまたいで複数回で配達される)が以前より多くなりました。この傾向は、どの程度続くのか不安なところです。
自分の望みのイスやテーブルを手に入れるためには、やはり当然、納期に間に合うよう注文することが必要です。業務用イス・テーブルは基本的に半受注生産がほとんどです。通常は、2週間ほどの納期のイスが、一か月あっても間に合わないケースが結構あります。
よくご注文を頂いているチェーン店では、物がオーダー品ということもありますが、現場のスミ出しが完了してご注文をいただくケースが多いのものです。しかし、今月の案件では工場がフル稼働以上の状況だという情報でしたので、更にその前、工事の契約が決まった段階で手配しました。それでもギリギリで、運送会社の支店に荷物を留めで送ってもらって、当日車で引取りに行ってやっと間に合わせました。
早く注文するに越したことはないのですが、問題はいつごろ注文したらいいかということでしょうか。実施設計やデザインが決まった段階や、状況によってはイスやテーブルをプラン途中で候補を絞って、先に問合せや見積りを依頼して、在庫や工場の混み具合を確認しておくのがいいかと思います。特に、年度末などの混みあうことが明らかな時期には、イスやテーブルなどの家具は先行しておくのが利口な進め方です。
しかし、「ベンチシートのW寸法などはそんなに早く決められないよ。」とか、「張地・天板メラミンはまだ決まっていないけど・・・。」とか、むつかしい状況はあるかと思います。各メーカーや工場の家具製作手順は、それぞれ程度の違いはありますので一概には言えませんが、製作にかかるのに最初から全ての仕様が分かっていないと作業が進められない訳ではありません。イスの張生地は、下張りが完了してから上張りの段階で必要になる訳ですので、イスの注文だけ先にしておいて、張地品番の連絡が数日遅くなっても何とか間に合うケースがあります。また、メラミンも木部の木取りが先作業ですので同じことが言える場合があります。いずれにしてても早めに注文先に状況も含めて相談しておくことをお勧めします。
よく、どうせカタログに載っている既製品だからすぐ間に合うだろうと簡単に考えて後回しにしていると、とんでもないことになってしまいます。結局、デザインや価格なども妥協に妥協を重ねて、間に合うのを優先した家具を入れるか、最悪は、レンタル家具を入れてオープンさせた後に、希望の商品と入れ替える事態になってしまいます。
また、注意しなければいけないのは、注文は早い方がいいのですが、見積りは早くとり過ぎた場合、注文まで3~4か月の期間が空くと、家具メーカーや材料会社の廃番・運送費の変動などが発生して商品自体や価格のトラブルが出る可能性があります。見積りが早かった場合には、途中で小まめに問合せたほうがいいでしょう。
年度末に限らず、今年のGWは10連休と長くなります。また、10月には消費税10%が予定されていて駆け込み注文が予想されます。家具をご検討の場合には、早めにお問合せされておいた方がいいかと思います。
関連記事
-
テーブルの油汚れをとるには
イスの注文を頂いたチェーン店の店長様から相談を受けました。 既存のテーブル天板の油汚れが
-
ベンチシートについて
ある飲食店のベンチシートで、内装の業者様から座面のみの注文を頂きました。スペースがあまり